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新設学校一年目から勤務。自由を掲げた学校の始まり|Teacher2.0インタビュー

更新日:2023年4月19日

今回は国際バカロレア認定を受けている中高一貫校で勤務をしている原田先生にお話を伺いました。学校教員として担当されているだけでなく、学校外でも様々なところで活躍されている原田先生。


そんな原田先生の勤務される学校や活動について、また将来の展望についてお伺いしました。



ーー原田先生ご自身についてお伺いできますか?


最初の2年は神奈川の私学で2年間勤務し、現在は大阪にある学校で勤務をしています。その学校は、新設から2年目の学校でまだまだ新しい学校です。国際バカロレアの認定を受けている学校でもあります。新設の1年目から携わっており、担当教科は理科と情報を教えています。

また、学校教員以外の活動としては、教育テーマについてディスカッションをするEdcamp NANIWAの実行委員長やGEG Osaka Cityのリーダーなども行っています。



ーー新設校の立ち上げはなかなか経験できないと思うのですが、少し詳しく教えていただけますか?


当初は大変なことばかりでした。

自由を掲げて始まった学校なので、1年目は校則もない、生活指導もない、生徒達が生徒自身で作り上げていく学校づくりを目指して始まりました。


新設1年目はもう大変で、自由を作る前に、そもそも人間としての基盤の部分で難しい一面がありました。モラル的なものであったり、それが正しいかどうかの判断であったり。でもそう言ったことも含めて生徒達自身で話し合って物事を決めていく基盤は作れたし、そう言った環境であるので、生徒達は物事を考えて、主体的に何事も取り組んでくれるので、従来の学校環境では起こり得ないことも起こります。

それはもちろんプラスのこともマイナスのこともありますが、それらも含めて、教員という立場から、徹底的にフォローができるように、私たち自身のレベルも上げていかないといけないと思っています。



ーー具体的にはどのようなことをしたのでしょうか?


例えば、生徒達同士で話し合い、生徒たち自身で生徒会を立ち上げました。生徒達がルールを定めてどうあるべきか、どういう仕組みがあれば良い方向へ向かうのか。

まさにみんなで国造りをしているような感じですね。他には生徒会ではない生徒達がオンラインで新入生歓迎会を企画して実行しました。

そう言った形で、生徒達が自発的に考え、企画し、実行する、という力は確実に身に付いていっていると思いますね。0から作り上げる経験をたくさんしているところは、間違いなく良いところだと思います。


課題としては、2期生が入ってきて、違う難しさを感じています。コロナ禍もありますが、新設の1期生は何もないところからのスタートでしたが、2期生はある程度ルールや素地ができているところから入ってくる生徒です。全く状況は違います。その中で、生徒にとってベストな学習環境は何かを最優先に考えなければなりません。


ーーその中で得た手応えなどがあれば教えてください。


SDGsを数式の関数で表す生徒なんかもいました(笑)。

どういうことかというと、SDGsの17つのロゴをアプリを使って、数式の関数を用いて全て作るというものです。これは一例ですが、生徒が在学中に何か物凄いコードを書いたとか、ロボットを作ったとか、今後そう言ったことも出てくると思います。

そのような生徒が出てくると、教員としての役割として、これをどうにしかして世の中へ出してあげる手伝いをするとか、またはその世界で実績を残している人と繋げるとか、もしくは特許の申請を進めサポートするとか、そういった従来の教員の世界ではなかったことも、生徒と向き合っていく中で必要なスキルになってくると思うのですが、その辺りは教員としてはまだまだ弱いと思っています。


だからこそ外部との接点をたくさん持つことでサポートできるんじゃないかと思っています。



Teacher2.0での活動や、Edcampなどがそれにあたるということでしょうか?


はい。私は現在、Teacher2.0の他にEdcamp Naniwa、GEG Osaka cityという団体で活動をしていますが、メインは現場の先生たちの助けになればと思い、活動をしています。



いつも新しい発見と出会いがあってとても楽しいですし、参加者や運営者と将来何かしたいね、と熱く話したりします。



ーー将来何か成し遂げたいことはありますか?


理想の学校を創りたいですね。新設校として学校という一組織を理想的な形として創りあげたいです。


私のキャリアの最初は私立の学校で非常勤講師として働きましたが、労働環境がお世辞にもいいとは言えない、対価も良くない。労働問題や人間関係など、複数の要因はあると思いますが、教員のモチベーションが下がることは、教員の学びの機会を奪っていることに直結すると思っています。


教員としての学びがなくなると、結果的に生徒への指導の質も下がると思います。なので、教員のモチベーションを上げる役割も必要だと思います。

学校内でも企業でも同じだと思いますが、同僚と仕事の話をする時、愚痴などが多くなることがあると思います。教員の世界も同じで、近い教員同士での会話だとモチベーションが上がる機会って少ない。

だからこそ、管理職の役割がとても重要になると思います。モチベーターとしての管理職の役割。このあたりは今やっている活動から勉強し、将来生かせるようにしていきたいと思っています。


原田先生も加入している、国際エデュテイメント協会が運営の教育観をアップデートするアウトプット型オンラインサロンTeacher2.0はこちら



この機会にぜひTeacher2.0にご参加ください!

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